プーチン大統領の政敵が重体　紅茶に毒？機内で容体が急変

https://www.sponichi.co.jp/society/news/2020/08/20/kiji/20200820s00042000226000c.html
[ 2020年8月20日 16:22 ]

重体となっているアレクセイ・ナワルヌイ氏（AP）
Photo By ＡＰ

ロシア連邦政府の組織的な汚職を2009年から追及し、プーチン大統領の“政敵”として注目を集めている野党指導者のアレクセイ・ナワリヌイ氏（44）が、民間航空機に搭乗したあと機内で意識不明となり病院に搬送された。タス通信などが伝えたところによると重体で人工呼吸器が取り付けられているという。

病院に搬送された経緯は同氏の支援チームで広報を務めているキーラ・ヤルミシュ氏がツイッターで明らかにしたもので、ナワリヌイ氏はシベリア西部のトムスクからモスクワ行きの便に搭乗。しかし離陸後、急に汗をかき始め、機内のトイレに駆け込んだあと意識不明となった。広報の要請で飛行機はカザフスタンとの国境近くにあるオムスクに緊急着陸。すぐに病院に運ばれたが、そのあと警察にも通報したとされている。

ヤルミシュ広報は「この日の朝に飲んだ紅茶の中に毒が入っていた」と主張。それが事実ならばロシアで頻発する“政敵の粛清”がまた表面化したことになるだけに今後の動向が注目されている。

ナワリヌイ氏は2017年にプーチン派のメンバーから劇薬を顔に投げられて目を負傷。昨年には政治的拘禁で収容されていた刑務所で「毒を盛られた」として病院に運ばれたが、医師側は強いアレルギー症状だと毒物摂取は否定していた。