前々からおんJの人たちとは話してみたいとは思ってたんやけど、何となく躊躇ってた
でもようやく勇気が出たからとりあえずスレ立ててみたわ
この板は不慣れやしそんなつもり無くても失礼な粗相してまうかもしれんが、お手柔らかに突っ込んでくれると嬉しいで
(もしかすると旅やアフリカには興味ないという方が多いのかもしれませんが、精一杯頑張りますのでよろしくお願い致します)
チュニジアの砂漠での話は4スレ目やね
ラクダ飼いから買ったラクダ乗って、渇いた塩湖越えてオリーブ畑越えて500km以上旅して、現地で知り合ったイタズラ好きの子たちの隠れ家に辿り着いたってところ辺りから、つらつら書き込んでいくやで
(砂漠の話の最初のスレ:https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1585134753/)
とりあえず簡単に自己紹介しとく
名前はGoで、冒険家と名乗っとるで
まぁそうは言うても冒険家に憧れたことはないし別にそこに強いこだわりはないから、変なことしとるアホなおっさんやと思ってくれたら合ってるわ
生まれつきの本能と過去歩んできた人生によって冒険家として生きんのが必然になっとるだけやな
普通に住所不定無職のことが多いしホームレス厭わん程度には貧乏なんやが、過去にはカメルーンの森でピグミー族っていう部族の人らと暮らしたり、ロバと猫と鶏と犬と鳩いっぺんに連れて野宿旅したり、ヨットの船室で暮らしながら海路で日本一周したりしてたで
とりあえず今回チュニジアを旅する為にめっちゃ勉強したから、現地ラジオの生放送になんとか出れる程度にはアラビア語チュニジア方言が話せるやで
昔エジプトでラクダ飼い見習いして働いとったからラクダの扱いもバッチリや
値段は13万円ぐらいやった
ダイマですまんが、ひっそりと動画もやっとるから、良かったら試しに軽く見てみてくれるとめっちゃ嬉しいで
https://www.youtube.com/RealRPG?sub_confirmation=1
帰る金がなくて違法就労してたらしいけど
>>3
楽しいで
でも違法就労で帰国費用工面は草
>>4
すまん、ゆっくり書き込んでいくわ
>>5
大丈夫!…というか気にしてもしゃーない
直前までおったキルギスでは今感染爆発してて日本より感染者多くなっているようや
友達は皆無事らしいが…
くらいしかイメージがない
サハララクダ横断に挑戦した人なんやけど
>>7
ドラビアンナイトか
めっちゃ好きやわ
今回の旅のラストでは、あんな感じでラクダと砂丘地帯さまよってみたで
>>8
いらっしゃい!
>>9
なんかまだ生きとるな笑
>>10
「サハラに死す」はチュニジアにも持って行ったわ
上温湯さんが砂漠に恋い焦がれた気持ち、ワイにも分かる気がする
>>11
先月下旬に日本帰国したで
今は東京で暮らし始めたとこ
現地人と話して決める
現地人がサソリとか恐れてたら食料テントから離したりして対策すべきやけど、チュニジアでは毒サソリの話は皆してなかったから特に気にしてなかったで
どっちかというとやっぱ現地のならず者の方が怖いわ
>>15
コロナ禍やししゃーない
これ以上感染拡大したら大変やしな
こんな時は自宅に籠もって在宅の冒険(挑戦)する所存や
より具体的にはめっちゃ勉強しとる
>>16
トブルクってリビアか
砂漠だらけやから行ってみたいんやけど、ビザが厳しすぎて無理やな
観光ならまだしもラクダ買いたいとか言ったらまず確実に滞在許可おりんやろなあ
ちょっとずつ書いていくわ
(内容自体は猛虎弁やとクドくなり過ぎるから標準語にするやで)
2020年1月20日
さあ、これから数日間は、チュニジアの地中海に隣接した町シェッバで友達たちとシェアハウス生活をすることになる
ちなみにこの家に元々出入りしていたのは5人だった
(毎日寝泊まりしているのは俺とハリールだけ)
以下簡単に紹介する
ハリール(写真中央上)は20歳でくせっ毛のベルベル人(アラブ人でなく原住民の方のベルベル人)だ
イタズラ好きで、キラキラした目でいつも楽しそうに踊ったり歌ったりしている
へへへっと嬉しそうに笑うことが多く、「オレって頭いいだろ?」というのが口癖だ
なんとなくジョジョのナランチャっぽい
ワンピースやデスノートなど、日本のアニメが好きらしい
一緒に居るとすごく落ち着く奴だ
フランス語も英語もほとんど話せないものの、オーバーアクションや寸劇仕立てで伝えようとしてくれるので言っていることが分かりやすい
カスリーヌという、テロリストが潜伏していると言われるかなり治安の悪い地域出身で、5人の中ではダントツに貧乏らくし本人はそれを気にしている
「Go、ごめん、オレの実家(シェッバから10kmほど離れた村にある)すっごいちっちゃくて汚いんだ…」
と悲しそうに言うことが多いので、その度に「ハリールに会いにここまで来てるんだからそんなのどうでもいいよ」と返す
4年前から片思いしている女性がいるが、まだ彼氏の有無も聞けていないらしく、相当に奥手というかナイーブな側面もある
実現こそしなかったものの2年前にアルジェリアへ出稼ぎに行こうとしたことがあるらしく、5人の中では唯一パスポートを持っている
アブドゥルラフマンは緑のベレー帽を愛用している19歳の青年で、俺が寝泊まりする事になった部屋の所有者でもある
メガネをかけていることが多く、5人の中で一番英語が話せる(とはいえ簡単なことだけだ)ので、皆がアラビア語で早口で話し合った内容をわかりやすく教えてくれたりする基本優しい男だ
必然的に皆をまとめることが多いものの、上手くいかない事があると突然汚い言葉を叫んで激昂したりする一面もある
ウサマ(写真右)は21歳で経済学を勉強していて、冗談や下品なことが好きな長身の男だ
このマハディア(シェッバ)での滞在中は様々なスラングや汚い言葉を知ったが、その多くはウサマから教わった
とても綺麗な家で暮らしているから、5人の中ではかなり裕福な方かもしれない
学校に通っているので昼間は一緒に居ないことが多い
イッチって6年前くらいはVIPにスレ立ててたよな?確か
記憶違いかな?
>>23
多分あっとるw
初スレが2014年やったかな?
エジプトでラクダと冒険したいってスレやった
もう6年前で草
それでほんまに旅しとるんやから大したもんやな
エジプトの時は何一つ上手く行かんかったんやけど、何年もかけてレベ上げしたら普通にいけたな笑
やっぱりそうか!
ワイはVIPからおんJに流れてきたたみやけどニキもそうやったんやな
なんにせよ時間の流れを感じるわ
>>27
楽しいンゴ
>>29
2014てスタップ細胞とかの年やし遥か昔よな
社会もネット界も大きく変わったな
>>31
イスラム教の神「アカンで」
>>32
チュニジアはめっちゃ愛猫国やで
あちこちに猫おるし、皆ふつうに餌あげたり雨宿りさせて上げたりして共生しとる
確か〇処分もしてないはずや
はたから見たらアホみたいやが絶対いい経験になるわ
つづき
アブドゥルワーヒッドは少し太っていてかなり体格の良い23歳の色黒の男だが、正直38歳くらいのおっちゃんに見える
大型動物の転売をしていて、転売時に動物を預かるためのスペースにシャムスを置かせてくれている
英語やフランス語はほとんど話せないようだが、いつもトロンとした目をしていて「真似して」「聞いて」という風にアイコンタクトをしつつ綺麗な声で歌ったり踊ったりすることが多いので、あまり言葉でのコミュニケーションは必要ない
5人の中では一番洞察力があり色々な異常に最初に気付くが、カードゲームのウノのルールは間違えることが多い直感型の男だ
動物のモノマネもうまく、あまり知られていない習性など共感できることばかりだ(他の4人は皆大型動物に疎いので、ラクダや馬の話は基本アブドゥルワーヒッドとだけ話す)
フセン(写真左上)は16歳の童顔の男で、6歳の頃からずっと格闘技(キックボクシングや空手、路上護身術など)をやっていて、飲食店で打楽器を演奏して働いてもいるので話が合う
全体的に年齢に見合わず他の4人を圧倒するほどの能力/経験値の持ち主なので、天才の部類に入りそうだ
5人の中では唯一非童貞(イスラム教徒の婚前交渉は禁忌)で、元彼女と一度だけ過ちを犯したことがあるらしく、下ネタが大好きな青年だ
↓ルームシェア中は毎晩こんな感じでテーブルドラムに合わせて踊ったりトランプばら撒いたりしながらてきとうに過ごす
机めっちゃガタガタなるしPC作業はできんw
さて、本格的な観光は明日からすることにして、今日はシェッバの海へ
少しだけ漁港に行ってから、カフェの中でクレープを食べてコーヒーを飲む
チュニジアにはカフェが二種類あって、男だけの社交場となっているカフェとカフェミックスと呼ばれているものがある
今日行ったカフェはシェッバでは唯一のカフェミックスで、おしゃれなふかふかの椅子が並び、カップルの姿もちらほら見られた
その後は皆でハンマム(公衆サウナ)へ
中でパンやみかん、リンゴ等を食べるのは珍しい文化かもしれない
中にはいくつもの台があり、そこで入浴者同士がマッサージをすることができるようになっていた
1回の料金は約171円だ
シャワーブースやお湯が使い放題の蛇口もあり、久しぶりに体を洗うことができた
その後は皆で夜遅くまでアクション映画を見る
なんだか大学時代に戻ったような気分だ
ねこ かわいい
>>35
名前まで知ってる人おって草
>>36
すまんな
理由は色々あるが、何にしてもSNSで旅模様上げるようなキラキラしたんはそもそも性に合わんのや
こういうのはTwitterやろ
つづき
メディナ(迷路のような旧市街地)を見て回ったり、ちょっとした買い物をしたりした
夜は、ハリールと二人で何かやろうという話で明け方まで盛り上がった
ピザを持ち帰る為の小型のダンボール箱に、やりたい事を書きなぐる
いつか一緒に自転車でトルコを巡ったり、東京のワンピースタワーへ行こうと約束した
次の日は動物市場へ
動物市場は朝しかないから、早朝6時半頃に起きて急いで準備し、眠そうに目をこするハリールと動物転売をやっているアブドゥルワーヒッドと一緒にモクニンという町へ
ドゥーズの動物市場より大きく、羊やヤギはもちろん、馬や牛も何十頭もいて売り買いがされていた
値段は総じて高めで、一番大きい馬(ただしキルギスで仲間だったセキルよりは小さい)が21万円で売られていて、多くの人が値段を聞いたり購入を検討しているようだった
https://i.imgur.com/aIW8lWp.jpg
ちなみに小さいラクダも一頭だけいた
その子だけは値段が決まっておらず、競売にかけられるとのことだった
更に、その動物市場から数分歩いたところには鳥類だけを扱う動物市場や、犬や猫、ハムスターなどを扱っている動物市場もあった
どうやらここモクニンでは動物の売買が盛んらしい
その後はアブドゥルラフマンも合流してモナスティルという大きな街のメディナ、そして海を見に行った
チュニジアには5大メディナがあるらしく、チュニス、スース、スファックス、モナスティル、そしてカイルアンにそれぞれあるらしい
あと行っていないのはカイルアンだけで、カイルアンには見どころが多いと色々な人が言っているので機会があれば行ってみたい
海にはヨットハーバーがあって色々な国のヨットが寄港しているようだった
ちなみに夜は溜まっていた仕事を済ませようとしたものの、皆がやりたい放題で踊りまくり、机の振動でマウスがまともに使えなかったので断念
(参考動画)
https://youtu.be/XRPWKE7zkCA
1月23日
朝、フセンから少しだけ路上護身を教わってから、ハリールの町ケダーブナへ
青年の家で卓球を少しだけしてからハリールの実家へ行くことになった
ハリールが以前から言っていた通り、家の門はボロボロに錆びた薄い鉄板があるだけの簡素なもので、玄関や屋内にドアは無く、中の庭や屋内はかなり汚く水道も通っていないようで、トイレは屋外に穴を掘ったものだった
最近は雨漏りが酷いらしい
鶏2羽と、ミモという名の三毛猫が飼われていた
昔のアルバムを見ているとハリールのお母さんが帰ってきたので挨拶
お母さんは朗らかな女性で、俺にパンと卵料理を振る舞ってくださった
シェッバへ戻ってからは皆でUNOをしたり動画を見たりして過ごし、就寝
1月24日
ハリールとエルジェムというコロッセオのある町へ行こうとしたものの、ルアージュの乗り継ぎが上手く行かず、結局予定を変更してマハディアの観光をすることに
海がきれいな街だ
ハリールと夢について話したり、どんな角度で撮影すると映えるか相談しながら写真を撮ったりしてのんびりと観光をする
やっぱりハリールと二人でいる時が一番落ち着く
夜、皆が帰ったあともハリールとまったり映画をみたり話したりしつつ、明け方就寝
翌日、ハリール、フセン、アブドゥルラフマンと一緒に、オリーブ工場を見学したりしつつ森へ
森の奥には海があるので、その近くで焚き火をして遊んでから帰宅
いつも通り皆でウノをして、その後はまたハリールと二人で夢や漫画について話し合い、明け方就寝
次の日の朝は、フセンとSDS(Street Defense System)の受講をした
この日のテーマは主にナイフからの護身で、日本やアメリカ、中国などで幅広く護身や格闘を学んだ師が直接皆に教えてくださった
基本的にナイフの持ち方によって致命傷となる切りかかり方が変わってくるので、それに合わせて護身をするというもので、皆でペアを組んだりバトルロワイヤル方式にしたりして楽しく護身を学ぶことができた
ここでの生活も、そろそろ終わりだ
もう既に想定していた最長期間よりも長く滞在してしまっているし、まだゴールまでは距離的に半分以上残っているので早く出発しないと時間がなくなってしまう
あさって、出発しよう
そして、1月27日、ルームシェア生活最終日
ハリール、アブドゥルラフマンと一緒にエルジェムへ
大きさではローマのものに劣るものの保存状態では勝っているというコロッセオを時間をかけて見学
夜は最終日ということで皆で円陣を組む
汚い言葉が好きなウサマが号令をかけることになった
ウサマ
「Goとはずっと友達だ!」
皆
「Goとはずっと友達だ!」
ウサマ
「必ず、また会おう!」
皆
「必ず、また会おう!」
ウサマ
「Goを忘れない為にGoの尻毛を毟ってとっておこう!」
皆
「Goを忘れない為にGoの尻毛を毟ってとっておこう!」
俺
「いや何だよそれ!笑」
こんな調子で、後半は文章に起こせないほど下品な言葉が続き、下品な円陣は終わった
主にウサマのおかげで、チュニジア語のスラングもかなり聞き取れるようになってきた
夜はハリールとハグを交えつつ今後について話し合い、明け方就寝
そして朝、ハリールとウサマ、フセンに町の外れまで見送られ、出発
他の2人は仕事で来られないようだった
海外なんか行ったことないってやつばっかやからな
ショボい国内旅行でそこワイも行ったことあるくらい方が伸びる
>>44
なるほどなぁ
まぁ普通アフリカの砂漠とか想像つかんわな
皆旅行なら欧米やろし
海外てどこ行ったんや?
シェッバを出てからは、10km離れた町へ行く子どもたちと一緒に移動し、そこからはこれまで通り一人で目的地を目指す
この日、夜はムニルという男の倉庫で寝させてもらえることになった
なんだかんだ、シャムスと同じ空間で寝るのは初めてだ
いざ倉庫内の板の上で寝てみると、ずっとシャムスを眺めていられるのはとても幸せだということに気付いた
のんびりと首を上下させたり座ったりするシャムスを眺めつつ、就寝
次の日、朝起きてスファックスヘ向かう
夕方、到着
しかし、俺とシャムスの寝床を提供してくださるというムアッズという男が現れたものの、しばらくすると急に不機嫌になり寝床の話が白紙になってしまった
当たり障りのない会話しかしていないつもりだったので理由は分からないが、これは以前羊たちと野宿度していた時にも経験していた事なので起こりうる現象だ
そんな訳で日が沈む頃、スファックス中心付近へ向けて出発し、シャムスの寝床を探すことになった
しかし、スファックスが大都市だからか、これまでの街や村とは人々の態度が明らかに大きく違っていて、ムアッズ以降はシャムスを一晩預かってくれそうな人には全く出会えず辺りは真っ暗になった
結局、警察の方が助言してくださったのでそれに従い、警察署の隣にある建設中の建物の敷地内にシャムスを繋がせてもらうことになった
細かい持ち物などについては完全に安全とは言えないが、警察署の周りには何台もの監視カメラがあるので、少なくともシャムスを盗んだりするのは不可能だろう
挨拶の為に少しだけ警察署へ入ると受付横の椅子に猫が座っていた
チュニジアは猫に優しい国だと感じていたが、どうやら警察も例外ではないらしい
また、警察署の前、少し離れたところで出会った老人が「警官はゴマすりのゴミ野郎ばかりだから気をつけろよ」と小声で言っていた
ウサマから学んだおかげで汚い言葉が聞き取れて理解できるようになったから、ウサマには感謝だ
ちなみにこの日、俺は600円程度の安宿に泊まることになった
次の日の朝、警官が車で宿まで迎えに来てくれたので、助手席足元に無造作に置かれた銃に緊張しつつ、シャムスのところへ行き準備をして出発
スファックスの町を抜けて南へ
リード引かなくてもついて来てくれるようになった可愛いシャムス
スファックス中心街ではシャムスと一緒に歩いたり走ったりしていたものの、その後通過した街では車通りが多くてもシャムス乗ったまま安全に通行することができた
とはいえずっと乗りっぱなしではシャムスが疲れてしまうだろうから、できるだけ半々になるよう歩いたり乗ったりを繰り返し、途中のカフェでシャムスの食事も兼ねて休憩したりしながら進む
最近はシャムスとの信頼度が上がってきていて、手綱を離し自由にさせてもシャムスは俺についてきてくれるようになったから、安全な道ではそうすることにした
人によく懐く犬や猫などを除けば、手綱を離しても付いてきてくれる仲間はシャムスが初めてだ
夕方、目的の町マハルスに到着
マハルスでは市長自ら出迎えて下さり、なんと来訪の記念品としてラクダとラクダ乗りのお皿や帽子、マハルスの美しい写真などをくださった
これまでも市長や町長が来てくださることは何度かあったけど、こんなに素敵な記念品を頂いたのは初めてなのでとても光栄だ
シャムスも俺も、市長が庶務をしたりする施設の一つで寝させて貰えることになった
さらに夕食に魚のクスクスやサラダまでいただいたので、満腹でぐっすりと眠ることができた
VIP待遇ですね
これは嬉しいだろうなぁ
宝物やで
特にラクダとラクダ乗りのお皿とか
何か涙出るわ
えぇよな
特に砂漠はなんか心揺さぶられるんや
>>61
観光旅行とは趣がまた違うし、ハマる人はハマると思うわ
つづき
朝、マハラスの雑草駆除兼シャムスの朝食を済ませてから出発
マハラスにはちょうどサーカスが来ているようでテントがあったけど、ポスターを見るとガベスで見たものと同じようだったのでスルーすることにした
途中、高校の学生や先生たちに校内へ呼び込まれたこと以外は特に何事もない日だった
夕方、滞在予定の村に到着するも、悪意のある人間があまりにも多いと直感したので村をスルーし寝床を探し歩くことになった
正確には一人だけ「良い人」的な雰囲気を持つ人がいたものの、その人は別の街に住んでいてこれから帰るところだそうで、寝床のヒントになりそうな情報を得ることも出来なかった
村から少し行ったところで後ろから車で男が追いかけてきたので話を聞く
男
「始めまして、俺はタイェブだ
君、ラクダとチュニジア旅してる日本人だろ?
すぐそこ、200mのところの家に住んでるから今晩はうちへおいでよ」
俺
「夜、ラクダは外には繋がない
家の庭とか、安全な場所はある?」
タイェブ
「あぁ、家の塀の内側につないでおけば安全だ」
タイェブについていき、家のすぐそばだというだだっ広い場所へ
タイェブ
「ラクダ腹減ってるだろ?
とりあえずここで餌食べさせよう」
俺
「確かにその方が良いんだけど、一旦荷物を置きたいから家へ行きたい」
タイェブ
「ちょっと待ってくれ、羊の屠〇をやらないといけないんだ」
そんな訳で、タイェブの屠殺を見物しつつ、シャムスは食事休憩をすることになった
キルギスの一般家庭で行われているものとは大きく異なり、刃物を叩きつけて骨を割るようなかなり雑な解体方法ではあったけど、足から空気を入れることで胴体を切り易くするというキルギスには無い技術もあった
※閲覧注意
https://i.imgur.com/8oV6jhD.jpg
https://i.imgur.com/KmNbmiq.jpg
しかし、羊の解体後、なぜかタイェブは少し目を離した隙に消えてしまった
周りにいた人間を問い詰めてその後しばらくすると本人が戻ってきたが、結論から言うと彼は大ウソつきだった
彼の家は15kmも離れたところにあり、現在地からは遠かった
どうやら彼の頭の中では、シャムスは現在食事休憩をしている場所で、俺は男性が10人以上同じ部屋で雑魚寝する仕組みの格安の宿泊所に泊まればいいじゃないかと考えていたらしい
寝床についてウソをつかれたのは初めてだけど、こういったウソはこっちでは結構普通にあることだ
自分のほうが知識が無い分野についても「俺の方が知っている」と無意識に考える人が多いので、「この人はこうした方が良いに違いない」と考えた挙げ句「ウソをついてでも誘導してあげよう、それがこの人の為だ」という考えに至るプロセスのようだ
これは文化的な思考経路の差なので悪気があるとは言えないものだけど、今のこの状況においては正直困る
治安が悪い村が近くにある状況で、多数の男に囲まれ雑魚寝をする気にはならない
寝られないだろうし、その結果明日移動中に集中力が途切れて事故を起こすリスクも高まる
シャムスも誰かが盗んだりいたずらしたりする可能性は十分にあるので危険だ
仕方ない、移動すべきだ
一日中移動していたので疲れてはいたものの、ここで動かなければより面倒なことになる可能性が高かったので、先へ進むことにした
日はとっくに暮れていたので、暗い中LEDライトで後方からくる車に合図を送りつつ歩くことに
ひとまず10kmほど先にアカリットという小さな村があるので、そこを目指すことにした
…ものの、アカリットより数キロ手前に小さな集落というかガソリン屋が立ち並んだ場所があり、そこでであったアニースという男のおかげでそのガソリン屋のうちの一つの中で寝させて貰えることになった
携行缶というか強度的に低そうな汚れたポリタンクにガソリンが入ったものがたくさん並んでいて、長距離トラックの運転手などが買っていくようだった
シャムスは外だけど、この辺りに村は無いし、何よりガソリンが盗まれないよう防犯カメラが設置されているので、シャムスに人的危害が及ぶことはないだろう
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